【心電図検定対策】2022年度最新版 心電図1級の問題と対策

心電図検定
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心電図検定2級と1級を受講した経験を活かして、1級の問題と対策をお伝えします

Twitterのトレンドにもなるほど人気を集めている心電図検定ですが、人気は増加する一方で問題は年々難しくなっていると言われています

心電図検定は1〜4級に分かれており、1級の合格率は50〜60%です

数字で見れば決して狭き門ではないですが、そもそも1級を受講する人はそれなりに心電図の判読に自信がある人たちです

その上での50〜60%と考えていただけると心電図検定のレベルが少し分かっていただけると思います

今回は1級に出題される問題と傾向、合格するための対策を紹介していきます

※心電図検定は問題および解答が回収される試験のため、覚えてる範囲での記載になります。曖昧な点もありますがご了承下さい

心電図検定は過去の記事でも紹介しています

心電図検定1級

心電図検定1級の試験について、問題や出題傾向など分かる範囲でお伝えします

心電図検定1級の概要

1級について大まかな概要をまとめました

  • 問題数:50問
  • 時間:90分
  • 合格基準:非公開
  • 料金:1万円
  • 問題形式:マークシート式

合格基準は公開されていませんがA=50~45点、B=44~40点、C=39~30点、D=29~20点、E=19~0点と判定は記載されています

過去の合格率が大きく変化ないことから、問題の難易度によって合格基準が変わることが推定されます

また、問題は四肢択一または五肢択二の中から正しい選択肢を選ぶ問題と誤っている選択肢を選ぶ問題があります

心電図検定1級の問題

心電図検定において出題された解答及び選択肢を一覧にしました

心電図備考
心房細動・完全房室ブロック+心房細動
心房粗動・2:1.1:1の心房細動
心室固有調律
異所性心房調律
WPW症候群波形や副伝道路の位置を問う問題
房室ブロック・Ⅰ度〜Ⅲ度(完全)房室ブロック.
・2:1房室ブロック
・高度房室ブロック
脚ブロック・右脚・左脚ブロックに加え交代性脚ブロックや分岐ブロックも出題
左室肥大・2〜3問程度出題
心筋梗塞・部位の特定
・心尖部.右室梗塞.下後壁梗塞などを含む
右胸心・選択肢含め2問程度
たこつぼ型心筋症・1問出題
ブルガダ心筋症・数問出題
心筋炎・1問程度出題
心膜炎・1問程度出題
電解質異常・カリウム.カルシウム.マグネシウム.ナトリウム
QT延長・電解質異常やTdpと併せて判読する問題
PAC・変行伝導含む
PVC・変行伝導含む
・発生起源を問う問題(心尖部.流出路.右室中隔など)
副収縮・選択肢のみ
PSVT・VTとの鑑別含む
・AVNRTやAVRT
Tdp・QT延長と併せて判読する問題
ペースメーカー・ペーシング異常やペースメーカーの留置部位を問う問題
・留置部位は心尖部.中隔.自由壁などが出題
・複数問出題
心室頻拍・波形や発生起源を問う問題
・2方向性心室頻拍
異形狭心症・1問のみ出題
椎枝間リエントリー頻拍・1問のみ出題
漏斗胸・1問のみ出題
副伝道路が2本ある・1問のみ出題
左右電極のつけ間違い・選択肢として2問出題

※補足(略語)

  • PAC:心房期外収縮
  • PVC:心室期外収縮
  • PSVT:発作性上室性頻拍
  • AVRT:房室回帰性頻拍
  • AVNRT:房室結節リエントリー性頻拍
  • VT:心室頻拍
  • Tdp:多形性心室頻拍

心電図検定1級の出題傾向

各問題には設定が多少あり、MRI検査中の症状やがんが骨転移している食思不振の患者など様々です

また、本年度の検定においてはアブレーション後の心電図を判読する問題が複数問、動機症状で薬剤投与後の変化から波形を見極める問題が複数問出題されました

不整脈の起源や心筋梗塞の原因血管、ペースメーカーにおけるリードの留置部位などが問題の半分近くを占めており、その他の問題では複数の波形が入り混じっている問題や波形が曖昧な心電図が多くありました

心電図検定1級の攻略方法

心電図検定1級を受講するにあたって、どのような対策を行ったらいいか紹介します

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私は心電図検定2級を取得後に1級に挑戦しました。

心電図検定2級の試験対策として、私は心電図検定公式問題集とパーフェクトマニュアルを主に活用しました。

心電図検定公式問題集

心電図検定公式問題集では3級から1級に出題される問題が記載されています

100問以上と問題数も豊富で、問題も心電図検定に則っているためとても重宝しました

心電図の読み方パーフェクトマニュアル

心電図の読み方パーフェクトマニュアルは心電図の大半の波形が記載されている、とても使い勝手が良い参考書です

やや分厚いため持ち運びはしにくいですが、心室頻拍や変行伝導なども分かりやすく記載されているため心電図波形を網羅できます

今回も同様の問題集とまとめノートを使用して試験に臨みましたが、今回の試験では公式問題集で出題されているような問題はほとんど出題されませんでした

心室性不整脈の起源を問う問題も、選択肢はより細かく公式問題集より難易度は高めです

また、心電図の読み方パーフェクトマニュアルにも記載されていないような漏斗胸の心電図も出題されていたため、2級を受講した際に使用した参考書では判読できない問題もありました

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心電図検定2級と1級ではまったく問題の傾向が異なります。1級を受講する際には1級に備えて心電図を勉強する必要があります

受験予定者
受験予定者

オススメの参考書はありますか

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様々な心電図の参考書を使用しましたが今のところ1級の問題を網羅する参考書は見つかってないです。そのため、1級を受けるに当たって勉強した方が良いポイントを紹介します。

心電図検定1級の試験対策

  • 頻脈性不整脈を対策すべし
  • 心室性不整脈の起源を対策すべし
  • 心筋梗塞の責任血管を対策すべし

心電図検定1級の大半は心室頻拍や発作性上室性頻拍などの頻脈性不整脈でした

徐脈性の不整脈も出題されましたが、頻脈性不整脈と違い波形は比較的見やすく、公式問題集などの問題集や参考書で対策可能です

対して頻脈性不整脈は波形も分かりにくく、複合しているものや変行伝導と心室性不整脈、心房粗動を見分けられる必要があります

心筋梗塞や起源を問う問題も2級ではほとんど出題されることはありませんが、1級では心尖部や下後壁梗塞など細かい梗塞部位を問われることが多いです

1級の問題は12誘導からそれらの違いと特徴を理解することが、合格の鍵になります

まとめ

  • 1級の試験は起源と心筋梗塞、頻脈性不整脈の問題が大多数
  • 2級の問題集や参考書では補えない部分もあるため出来るだけ臨床含めて様々な波形を判読できるようになる

個人的には心電図検定2級と1級の間に大きな差を感じるほど1級の難易度は高かったです

2級は看護師として臨床で活きる点が多いですが、1級は更にその上を追求する試験であり日々の何気ない判読のみではなかなか合格は難しいです

だからこそ、心電図検定1級の取得には大きな価値があり、心電図検定というワードがTwitterでトレンド入りするほど人気を誇るようになっているのだと思います

学んだこと合格した成果、日々の勉強の積み重ねは必ずより良い看護につながります

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