【手術看護】扁桃摘出術の器械出し手順

手術看護
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はじめに

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疾患に対する手術の手順をポイントを踏まえて紹介していきます

今回は手術の術式や大まかな方法のみでなく、手術の際に使われる器械や流れを解説していきます

手術室看護師や手術看護に携わる職種、手術を受けられる人などが少しでも手術に対してイメージがつき、少しでも安心して手術を実施できることを目的としています

  • 手術は施設によって方法や手術時間が大きく異なりますので、目安として参考にしてください
  • 特に閉創や創部保護などは大きく異なることが多いです
  • 手術の方法などは医療の進歩に伴い変わっていくことが多いです。可能な範囲で訂正はしていきますが、変更できていない場合はご了承ください
  • 通常と異なる場合を除いて、消毒やドレーピング、準備過程における手技は割愛しています

耳鼻咽喉科手術に共通する手術のポイントです

  • 器械は基本的に小さく先が長いものを使用(ロングモスキートなど)
  • 鼻などにも入るよう雷様の形になっている器械が多い
  • 器械を渡すときは鑷子やバイポーラなどはペンを持つ方向で渡し、ハサミなどは逆向き(上向き)で渡す

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扁桃腺摘出術

  • 扁桃炎に対して行われる手術
  • 口腔よりアプローチして扁桃腺を摘出する
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扁桃腺摘出中は30分程度で終わる比較的短い手術ですが、出血が持続することも稀に起こるため出血時の対応も想定して望むと良いです

扁桃腺摘出術の概要

疾患扁桃炎
体位仰臥位
手術時間30分
出血量少量
麻酔方法全身麻酔

扁桃腺摘出術の手順

開創〜扁桃剥離

用意するもの

  • プロペト
  • アングルワイダー
  • 開口器
  • 口蓋弓鉤
  • 扁桃鑷子
  • 鼻用剪刀
  • バイポーラ
  • 扁桃剥離子
  • プロペトで口腔周囲の皮膚保護
  • アングルワイダーと開口器で口腔内の視野確保
  • 口蓋弓鉤で必要時白帯を除去
  • 扁桃鑷子で扁桃を把持し鼻用剪刀にて扁桃を切離
  • 扁桃剥離子で扁桃剥離し摘出しやすいようにしていく
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鼻用鑷子はナーゼンセーレーなどで呼ばれることもあります。扁桃剥離子は剥離部分と反対側は鎌の形のメスになっているので、要所で使い分けていきます。

  • 出血時はバイポーラや綿球で止血する
  • 必要時、口蓋弓鈎などで余分な皮膚や汚れを掻き出す

扁桃剥離後〜扁桃摘出

用意するもの

  • 久保式扁桃用鑷子
  • 鼻用剪刀
  • 鼻用鑷子
  • 久保式扁桃用鑷子で扁桃を把持
  • 鼻用剪刀で扁桃切離
  • 鼻用鑷子などで掴み直して、検体として提出

久保式扁桃鑷子はロックがかかるので確実に扁桃を把持することができる

扁桃摘出後〜手術終了

  • バイポーラで出血箇所を止血
  • オキシドール綿球または次没食子酸ビスマス綿球にて止血
  • オキシドール:気泡の影響で止血効果を示す液体
  • 次没食子酸ビスマス:止瀉剤効果のある粉末状の漢方
  • 最終止血確認を行い手術終了

口腔内では綿球を多用するため綿球の取り忘れがないようカウントする

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