【感染症看護】新型コロナウイルス感染症の症状と体験記

コロナ/感染対策

はじめに

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新型コロナウイルス感染症に罹患してしまいました。感染力や症状も踏まえて情報共有していきたいと思います。

第7波と今もまだ猛威を振るう新型コロナウイルスですが、実際に罹患してみて感じたことを記録していきたいと思います

コロナに関連する記事

新型コロナウイルスとは

用語の分類

  • 新型コロナウイルス(covid-19):2019年に発見された新型コロナウイルス感染症のこと
  • SARS-Cov-2:新型コロナウイルス感染症を引き起こす病原体
  • 新型とは:旧(SARS-Cov)と類似した構造を持つ新しいウイルス

株の変化

2022.8時点5.78億人の感染者数と670万人の死者を出している新型コロナウイルス感染症ですが、コロナウイルス自体も今まで様々な変異を遂げてきました

現在はオミクロン株(BA.5やBA.2亜型)が蔓延していますが過去の変異株も名称のみ下記に記載します

WHOの呼称

  • アルファ株:B.1.1.7系統の変異株
  • ベータ株:B.1.351系統の変異株
  • ガンマ株:P.1系統の変異株
  • デルタ株:B.1.617.2系統の変異株
  • デルタ株(亜系統):AY.42系統の変異株
  • カッパ株:B.1.617.1系統の変異株
  • ミュー株:B.1.621系統の変異株
  • オミクロン株:B.1.1.529系統の変異株
  • ラムダ株:C.37系統の変異株
  • イプシロン株:B.1.427/B.1.429系統の変異株
  • ゼータ株:P.2系統の変異株
  • イータ株:B.1.525系統の変異株
  • シータ株:P.3系統の変異株
  • イオタ株:B.1.526系統の変異株

オミクロン株であるB.1.1.529系統の下位系統としてBA1〜5、BA1.1、BA2亜型など様々な種類があり、現在大多数がオミクロン株によるコロナ感染症となっている

潜伏期間と感染期間

  • 潜伏期間:2〜3日(7日以内)
  • 感染期間:発症から7〜10日

感染力が最も強いのは発症直前・直後ですが、罹患したタイミング(無症状の期間)から他の人に移す可能性があるので注意が必要です

症状が出てから7〜10日で感染力が急激に低下するため、発症から10日間は隔離が必要とされています

濃厚接触者が自宅待機を早期解除する方法

  • 抗原定性検査で2、3日目で陰性の場合、待機解除
  • 抗原定性検査で3、4日目の検査陰性の場合は4日目で解除
  • 7日間経過までは、自身による健康状態確認、リスクの高い場所や会食等を避けるマスク着用等を依頼

※医療従事者等が勤務を継続する場合の検査について(最終接触日の翌日から勤務を継続する必要がある場合)

  • 最終接触日から1から3日目の場合、業務前検査で陰性が確認された場合、業務に従事可能
  • 3日目の検査(抗原定性検査は2、3日目)で陰性の場合、4日以降の検査実施の必要なし
  • 7日間経過までは、自身による健康状態確認、リスクの高い場所や会食等を避ける、マスク着用等を依頼

新型コロナウイルス感染症と症状の経過

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新型コロナウイルス罹患から症状発症、その後の経過をお伝えしていきます

※院内感染とは全く無関係の発生です

家族構成

  • A氏:ワクチン未接種
  • B氏:ワクチン2回接種
  • C氏(4歳):ワクチン未接種
  • D氏(0歳):ワクチン未接種

時期は新型コロナウイルス第7波の真っ只中、場所は九州です

症状の経過

最初の発熱症状出現時を当日と数え時系列で記載していきます

2日前・近しい者のPCR陽性
・濃厚接触対象となり自宅開始
・自宅内でのマスク開始(睡眠時はマスクなし)
・可能な範囲で離れて睡眠
前日A氏に軽度の咽頭部違和感出現
・発熱者なし
当日・起床時A氏が38.5度の発熱.関節痛.嘔気.全身倦怠感.咳嗽出現
 A氏の隔離開始
 A氏アセトアミノフェン200mg内服するも症状緩和なし
 A氏食欲不振.食事摂取困難
・B氏.C氏.D氏ともに症状・発熱なし
・アルコール消毒にて室内清掃適宜行う
翌日・A氏38度台の発熱継続.症状増悪
昼ごろB氏頚部痛および下肢の関節痛出現.体温37.2度
・A氏.B氏.C氏PCR検査施行
A氏アセトアミノフェン500mg内服し症状やや緩和
・C氏症状なし.B氏.C氏.D氏発熱なし
2日後・朝方にA氏.B氏ともにPCR陽性と連絡あり
 C氏はPCR陰性
・A氏は引き続き隔離継続.B氏はC氏.D氏とともに生活
A氏解熱.関節痛消失.嘔気や咽頭痛.咳嗽等の症状は継続して残っている
・B氏は関節痛消失.体温37.4度と軽度食欲不振あり
C氏朝から嘔気訴えあり食欲不振出現
 その時点では体温37.1度と発熱はなかったが、お昼頃から38.2度まで上昇
アセトアミノフェン内服

 その後37.6度まで一度解熱するも夜間再度、38.2度の発熱
 アセトアミノフェン内服し就寝

 夕食時は食欲回復している
・D氏は体温37.1度と発熱なし.
・食事は全員時間をずらして摂取
3日後B氏味覚障害出現(お茶と水が甘い.その他の味は変化なし)
咽頭痛と咳嗽あり
A氏にも同様の味覚障害あり
C氏は早朝より覚醒し、苦しいと訴えあり
 38.1度であったためアセトアミノフェン内服し再入眠
 その後は37度前半まで解熱し、活気戻りつつある

D氏は11時ごろから37.8度の発熱あり、活気はやや低下してるが
 ぐったりするほどではない
眠前38.4度まで上昇したためアセトアミノフェン内服し就寝
4日後・A氏.B氏.C氏ともに発熱あり、症状軽度あるも改善傾向
D氏は体温37.5度.鼻汁あり

ワクチンと症状

A〜D氏に出た症状をまとめて分けたものです

A氏B氏C氏D氏
ワクチン接種0回2回0回0回
PCR陽性陽性陰性検査未
発熱38.5度37.4度38.2度38.4度
初期症状咽頭痛関節痛嘔気発熱
その他症状全身倦怠感
関節痛
頭痛
嘔気
食欲不振
咳嗽
味覚障害
咽頭痛
食欲不振
咳嗽
味覚障害
食欲不振咳嗽
鼻汁

感染対策

  • マスクの着用(2重)
  • 部屋の隔離
  • 共有スペース(図1)の換気.清掃
  • 室内換気
  • ドアノブ等の消毒
  • 小まめな手洗い
  • 皿や箸など可能な範囲でディスポーザブルを使用
  • お風呂は隔離者が最後に使用
  • お風呂.トイレは常に換気扇使用
  • 渡すものは廊下に置いて受け渡し(直接接触しない)
図1

シャワーと排泄以外での出入りは必要最低限にしていましたが、氷枕の交換や配膳、途中で紙皿が足りなくなり食器で配膳していたため下膳なども含め共有部分に適宜行く必要がありました

市との連携・対応

  • ホテル隔離:最短で5〜7日後から可能
  • 重症扱いとしての治療を行うためには近くのクリニックでのPCR検査陽性の診断が必要
  • 救急車は長期滞在が現状
  • 食糧支援センターせの電話は半日以上繋がらない
  • 食糧支援は約5〜7日後に発送
  • 子供への支援はないためネット通販での購入が必要

※地域によって違いがあります

今回、A氏は濃厚接触からの発熱であり、体動困難であったため早期にコロナ対応を行なっている総合病院への受診を試みましたが総合病院は保健所からの指示がないと受け入れできないといった対応でした

そのため、保健所に電話で確認しましたが、保健所はみなし陽性では対応できないため、近くの発熱外来を行なっている診療所などでPCR陽性の結果のもと医師の紹介状等がないと保健所からは総合病院への受診を案内できないとのことでした

今回はアセトアミノフェン内服し症状緩和したのもあり診療所でのPCR検査を受けることができましたが、重症で発熱外来を受診できない人や半日以上かかる結果を待ってる間に重症化する人へは対応が遅れる可能性があるように思います

感染爆発で対策機構は十分に機能していない状況だったため、食糧支援等の市の対応に頼るのではなく各自である程度は通販で早期購入を試みた方が良いです

まとめ

  • 発熱出現時迅速に隔離.消毒しても感染拡大は止まらない
  • 症状の程度.種類は同じ感染でも様々
  • 無症状者はなし
  • 濃厚接触で症状あってもPCR陰性の可能性あり(PCRが絶対ではない)
  • 市の対応(ホテルや食糧)は5日程度はかかる
  • 食糧・日用品など不足分は通販などでの購入が必要
  • 子どもに対しての支援は特になし(市によって違いあり)
  • 救急車で迅速な対応は現在厳しい状況にある
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最初にお伝えしましたが、新型コロナウイルス感染症は症状が発症する前から感染力があるため、発熱後早期隔離では感染対策は不十分でした。

また、病院では個室での感染隔離が可能ですが、自宅ではお風呂やトイレなど共有スペースや食器など菌を外に出してしまうリスクは多くあります。それらに対してどれだけ、隔離と消毒を徹底できるかで感染の広がりは大きく変わると思います。

今回の体験記で伝えたかったことは結果として全員が罹患してしまったこと、同じ感染経路でも症状が多種多様ということです

無症状でコロナ感染ということも聞きますが、全くの無症状ということはなく、必ず何かしらの症状は出現しました

ワクチンの接種回数と症状の因果関係はデータが少なく確定的なことは言えないですが、A氏が高熱に加え症状が多彩に出たのはワクチン未接種が何かしら関与しているかもしれないです

コロナに罹患すると長期の自宅療養で辛い思いだけでなく、ネット通販などによる定価での食料調達などコスト的にも嵩張ることが多いため、日ごろからの感染予防でコロナに罹患しない対策が大切です

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