【医療用語/医療略語】循環器疾患・心臓カテーテル関連の用語・略語集

医療用語/略語
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循環器疾患と心臓カテーテル検査・治療に関連する医療略語・医療用語をピックアップして掲載しています

  • 自己学習の上で覚えておきたいことをメモ記載
  • 心電図に関するものも本記事に掲載
  • 更新は適宜実施

心臓カテーテルを除くIVR関連はこちら

救急・災害・外傷関連はこちら

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循環器疾患/心臓カテーテル関連略語一覧

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ACS急性冠症候群
ARVC不整脈原性右室心筋症
ASD心房中隔欠損
ASO閉塞性動脈硬化症
AT心房頻拍
AVSD房室中隔欠損症
BTS徐脈頻脈症候群
BVAS両室補助人工心臓
CAD冠動脈疾患
CRTD心室再同期療法
CTGA修正大血管転移症
DCB薬剤コーデットバルーン
EAエブスタイン奇形
ERS早期再分極症候群
ILVT左室起源特発性心室頻拍
LEAD下肢閉塞性動脈疾患
LQTSQT延長症候群
LVOT左室流出路
MVP僧帽弁逸脱症
NSTEMI非ST上昇型心筋梗塞
NVAF非弁膜症性心房細動
PAD末梢動脈疾患
PDA動脈管開存症
QAV大動脈四尖弁
RFCAカテーテルアブレーション
RVOT右室流出路
SAB洞房(SA)ブロック(block)
SICD完全皮下植込み型除細動器
STEMIST上昇型心筋梗塞
VSD心室中隔欠損

循環器疾患関連医療用語

バタフライシャドウ/蝶形陰影

  • 主に左心不全に見られる画像所見
  • 肺静脈うっ血により肺門部がレントゲンで白く映る
  • CTR比やKerley’sラインと一緒に確認する

心アミロイドーシス

  • 心筋が電気活動を行わないアミロイド蛋白へと置き換わる
  • 心筋活動が低下して、QRS波低電位.R波増高不良などと心電図変化が見られる
  • 心不全を合併しやすく、心生還にて確定診断を行う
  • 血管内超音波検査(エコー)では心室肥厚(主に左室)を認める

左室壁肥厚があるにも関わらず心電図でQRS低電位を認める場合は心アミロイドーシスを疑う

心サルコイドーシス

  • サルコイドーシスとは全身に肉芽腫と呼ばれる結節が出現し炎症などの諸症状を引き起こす
  • 不整脈を呈すると失神や労作時呼吸苦などの症状を認める
  • 心臓エコー検査や心臓MRI.PET検査.心筋生検にて確定診断を行う
  • 高度房室ブロックなどの心電図変化を呈する
  • プレドニン療法にて治療

単冠動脈症

  • 動脈主幹に単一の開口部を有する動脈であり、冠動脈の入り口が一つになっている
  • 単一開口部から正常心同様の血管走行になっているものもあれば、非定型的な血管走行の場合もある
  • 合併するものがなければ治療は原則不要
  • IVRを行う場合には血管の走行が複雑であり、また、閉塞先の血管走行も分からないため治療に難渋しやすい(通常のデバイスは正常心に合わせて形成されている)

ASD/心房中隔欠損

  • 二次孔欠損型と一次孔欠損型、静脈洞型に大別される
  • 左→右シャントにより右房および右室の容量負荷を起こす
  • 肺高血圧症合併し重症化(Eisenmenger化)すると右→左シャントになり予後不良

ASO/閉塞性動脈硬化症

  • Arterio Sclerosis Obliterans
  • 主に下肢血管に起こる動脈閉塞を示すが、現在はLEAD/下肢閉塞性動脈疾患(Lower Extremity Artery Disease)と呼ばれる事が多い
  • ASOを含めた末梢動脈の疾患を総称してPADと呼ぶ

BVAS/両室補助人工心臓

  • Biventricular assist system

CAD/冠動脈疾患

  • Coronary artery disease
  • ACS/急性冠症候群などが含まれる

Kounis症候群/コーニス症候群

  • アレルギー反応と急性冠症候群(ACS)が同時に発生する病態
  • アレルギー反応により肥満細胞から放出され、それらのメディエーターにより冠血管攣縮や急性心筋梗塞が引き起こされると考えられている
  • 有意狭窄のない冠動脈攣縮、プラーク破綻の急性冠症候群、ステント内狭窄の3種類に分けられる

NSTEMI/非ST上昇型心筋梗塞

  • Non ST elevation myocardial infarction
  • 心内膜下梗塞
  • 心内膜側のみ閉塞しており、心筋が壊死している状態

PAD/末梢動脈疾患

  • Peripheral Arterial Disease
  • 元々はASOと呼ばれることが多かったが、現在はASOや腕の動脈閉塞を含めた末梢動脈の閉塞を総称してPADと呼ぶ

STEMI/ST上昇型心筋梗塞

  • ST elevation myocardial infarction
  • 貫壁性梗塞
  • 病変部位の心内膜から心外膜まで閉塞している状態
  • 重症度が高く心臓カテーテルの対象
  • 梗塞部位において、心外膜から心内膜に障害電流が発生するため、静止電位が上昇しST変化が現れる

VSD/心室中隔欠損

  • 心室中隔が欠損している病態
  • 左→右シャントにより右室は血液流入後そのまま肺動脈へ駆出される
  • 肺血流増加により左房・左室の容量負荷をきたす

wellens症候群

  • 不安定狭心症の一つ
  • 症状が治まった際にV2〜V3を中心に見られる陰性T波またはニ相性T波
  • 左前下降枝(LAD)近位の狭窄が原因で起こりやすい

WCOL

心筋梗塞において上昇し始める採血データとその順番
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心臓カテーテル関連医療用語

ノミナール

  • 推奨拡張圧
  • カテーテル検査に用いるバルーンカテーテルにおいてデバイスが推奨する拡張圧

レイテット

  • 最大拡張圧
  • カテーテル検査に用いるバルーンカテーテルにおいてデバイスが行える最大の拡張圧
  • レイテットを超える拡張圧の場合はバルーン破裂するリスクがある

DCB/薬剤ノーデッドバルーン

  • バルーンカテーテルにパクリタキセルなどの薬剤を被覆することで、術後の再狭窄を予防する
  • SeQuent PLUSなどが当てはまる

RFCA/カテーテルアブレーション

  • Radiofrequency catheter ablation
  • 大腿静脈から穿刺したカテーテルを不整脈の発生部位に持っていき、焼却することで根治する治療法
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