【医療用語】看護や医療における徴候−まとめ−

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医療用語/略語
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はじめに

主に急性期を中心とした各疾患に用いる医療略語・医療用語をピックアップして掲載しています

  • 自己学習の傍らでメモしておきたいものを中心に掲載
  • 徴候に関する一口メモをまとめてます
  • 更新は随時行います

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神経疾患で用いられる徴候

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ガワーズ徴候(登攀性起立)

  • イギリスのWilliam R. Gowersが発見
  • 幼児(5-8歳程度)のディジェンヌ型筋ジストロフィーで見られる徴候
  • 自分自身をよじ登るような起き上がり方
  • 四つん這いから膝を立てて起き上がるような起き方

クッシング徴候

  • 頭蓋内圧亢進の一つ
  • 頭蓋内圧の亢進により脳神経が圧迫されることで徐脈と血圧上昇(脈圧増大)を認める所見

ケルニッヒ徴候

  • 髄膜刺激症状の一つで、他にブルジンスキー徴候,頚部硬直などがある
  • 髄膜炎などの脊髄疾患や脳血管障害などにより髄膜に障害が生じた際に起こる徴候
  • 仰臥位で股関節を90度以上、膝関節を135度程屈曲すると抵抗がみられる徴候

髄膜刺激徴候

  • 髄膜炎など脊髄疾患や脳血管障害などにより髄膜に障害が生じた際に起こる徴候の総称
  • 頸部硬直,ケルニッヒ徴候,ブルジンスキー徴候などがある

バビンスキー徴候(反射)

  • 足底外側を踵部からつま先へ向けてなぞると、親指が足の甲側に反り他の指が扇状に広がる徴候
  • 乳児期には正常な反応
  • 2歳以降も認める場合は脳疾患や脊髄疾患など錐体路障害の徴候となる

バレー徴候

  • 錐体路障害で見られる徴候
  • 脳梗塞など錐体路障害により麻痺が生じる場合には陽性となる
  • 特に軽度な麻痺などで実施することが多い

バレー徴候の方法(上肢)

  1. 手掌を上に肩の高さまで真っ直ぐ手を伸ばす
  2. 閉眼しその姿勢を10秒程度保つように説明する
  3. 麻痺側の手掌が内側に回転(回内)し、腕全体が次第に下がっていく場合には陽性と判断される

バレー徴候の方法(下肢)

  1. ベッドに腹臥位になり両膝を90度程度まで屈曲する
  2. その姿勢を10秒程度保つように説明する
  3. 麻痺側の下肢が下がっていく場合には陽性と判断される

ブルジンスキー徴候

  • 髄膜刺激症状の一つで、他にブルジンスキー徴候,頚部硬直などがある
  • 髄膜炎などの脊髄疾患や脳血管障害などにより髄膜に障害が生じた際に起こる徴候
  • 仰臥位の状態で頚部を屈曲すると、股関節や膝関節が屈曲する徴候

ホフマン(Hoffmann)徴候

  • 錐体路障害で見られる障害
  • 中指の爪を上から下へ軽く弾いた際に、母指や示指が反射で屈曲するかを確認する
  • 反射が見られた場合には陽性と判断されす錐体路障害が疑われる

ホルネル(Horner)徴候

  • スイスの眼科医であるJohann Friedrich Hornerが発見
  • 視床下部から眼に至るまでの交感神経遠心路が障害されることによって生じる病態をホルネル症候群という
  • ホルネル症候群により生じる眼瞼下垂(軽微),縮瞳,眼裂狭小,病側顔面の発汗低下の4徴候をホルネル徴候という
  • 交感神経の遠心路は交差しないため症状は障害部位と同側に生じる
  • 第5頸神経から第1胸神経で形成される腕神経叢が損傷すると鎖骨を通り腋窩にへ走行する神経が障害されるためホルネル徴候とともに上肢の単麻痺が生じる可能性がある

交感神経遠心路による障害の分類

  • 交感神経の節前ニューロンはT1~L3から出ることが基本であるがC8から出る場合もある
障害神経(ニューロン)ニューロンの走行原因疾患
1次ニューロン・視床下部から脳幹を下降し脊髄中間外側核(側角)を出るまでの神経障害
・脊髄中間外側核(側角)は胸髄または下部頸髄(C8~T2)で節前ニューロンに走行する
・Wallenberg症候群
・頸髄主要
・多発性硬化症
2次ニューロン
(節前ニューロン)
・脊髄中間外側核(側角)から交感神経幹を上行し上頸神経節を出るまでの神経障害
・交感神経幹は星状神経節,中頸神経節,上頸神経節を走行する
・Pancoast症候群(肺がん)
3次ニューロン
(節後ニューロン)
・上頸神経節から頭蓋内に入り交感神経叢に至るまでの神経障害
・内頸動脈とともに走行している
・内頸動脈動脈瘤
・内頸動脈閉塞
・肥厚性硬膜炎

ミンガッツィーニ(Mingazzini)徴候

  • 上下肢の軽度麻痺で認められる徴候
  • 仰臥位で両股・両膝を90度程度屈曲した際、麻痺側の下肢が保持できず下がっていく
  • うつ伏せが必要なバレー徴候より簡易的に評価が可能

ロンベルグ(Romberg)徴候

  • 深部感覚や前庭系の障害で認める徴候
  • 両足をそろえて立位で閉眼すると、開眼時と比較するとふらつきや転倒する様子が著明に認められる
  • 脊髄後索障害のような脊髄性運動失調や内耳機能障害で認められる
  • 小脳障害の場合は開眼時にも平衡感覚異常を認めるため鑑別が可能

循環器疾患で用いられる徴候

クインケ(Quincke’s)徴候

  • 大動脈弁閉鎖不全や動脈管開存などで見られる徴候
  • 爪を押した際に、心拍に合わせて爪の色が周期的に赤色変化する所見
  • 爪床の毛細血管拍動とも言われており、脈圧が大きくなる疾患などで見られることが多い
  • 眼瞼や口唇などが突然腫脹するクインケ浮腫とは異なるため注意

クスマウル徴候

  • 右心不全、収縮性心膜炎などで見られる徴候
  • 吸気時に頸静脈が怒張する所見
  • 右心不全などで血液が鬱滞している状態で吸気に胸腔内圧が陰圧になることで、血液が逆流し頸静脈などが広がる
  • クスマウル呼吸(クスマウル大呼吸)とは異なるため注意

ヒル(Hill)徴候

  • 重症大動脈弁閉鎖不全などで見られる徴候
  • 膝窩動脈または大腿動脈の収縮期血圧が、上腕の収縮期血圧よりも60mmHg以上高苦なる所見
  • 大動脈弁の閉鎖不全に伴い血液が逆流するため1回拍出量が増えることで下肢の末梢血圧が上昇する

ホーマンズ徴候

  • 深部静脈血栓症などで見られる徴候
  • 足部を背屈すると腓腹筋など下腿の筋肉に疼痛が走る
  • 下肢の血栓症では血液が鬱滞するため足部の背屈で急な血流増加が見られると血管が拡張され疼痛が生じる

呼吸器疾患で見られる徴候

ハマン(Hamman)徴候

  • 縦隔気腫や気胸などで見られる徴候
  • 胸部の聴診時に心拍動に同期して捻髪音または握雪のようなクランチ音が聞こえる

フーバー(Hoover)徴候

  • COPDなどで見られる呼吸困難が重症化した徴候
  • 肺の過膨張と胸郭の変形により吸気時に肋間が陥没し、呼気時に膨隆する徴候

消化器疾患で用いられる徴候

カレン(Cullen)徴候

  • 腹腔内出血、重症膵炎などで見られる徴候
  • 後腹膜への出血や血性滲出液の貯留などにより臍周囲の皮下出血(血腫)が見られる
  • 重症膵炎などで膵液漏が起こると稀に出現する症状
  • 側腹部に皮下出血(血腫)が見られる場合をグレイ・ターナー(Grey Turner)徴候という

クールボアジェ(Courvoisier)徴候

  • 閉塞性黄疸などで見られる徴候
  • 腹部の触診にて、無痛性の胆嚢腫大を認める
  • 胆汁の鬱滞によって見られる所見であり、胆嚢炎などの炎症疾患より、膵頭部や下部胆管癌など悪性腫瘍によって起こることが多い

グレイ・ターナー(Grey Turner)徴候

  • 重症急性膵炎などで見られる徴候
  • 後腹膜への出血や血性滲出液の貯留などにより側腹部の皮下出血(血腫)が見られる
  • 重症膵炎などで膵液漏が起こると稀に出現する症状
  • 臍周囲に皮下出血(血腫)が見られる場合をカレン(Cullen)徴候という

ケール(Kehr)徴候

  • 横隔膜刺激・脾損傷などで見られる徴候
  • 脾破裂や脾疾患などが原因で左の横隔膜が刺激され、左肩や鎖骨の上あたりに放散痛が見られる
  • 横隔神経の刺激に伴う徴候

ブルンベルグ徴候(反跳痛)

  • 腹膜刺激症状の一つ
  • 腹膜炎などをはじめとする腹膜の炎症疾患にて出現する症状
  • 腹部を押して、急に圧迫を解除すると、話した時のほうが強く鋭い疼痛(反跳痛)を感じる所見

マーフィー(Murphy)徴候

  • 腹膜刺激症状の一つ
  • 急性胆嚢炎などで見られる徴候
  • 右季肋部を押さえた状態で深呼吸をすると、吸気時疼痛を認める所見

ロブシング徴候

  • 急性虫垂炎などで見られる徴候
  • 左下腹部や左側腹部を押したときに、反対側である右下腹部に疼痛を認める所見
  • 腸管内のガスが圧迫により虫垂や腹膜に移動するために疼痛が引き起こされる

内分泌疾患に用いる徴候

クボステック(Chvostek)徴候

  • 低カルシウム血症で見られる徴候
  • 外耳道の前を指などで軽く叩くと、同側の眼周囲や鼻、口付近が反射でピクッと反応する所見
  • 健康な人でも10%程度の割合で見られることがある

トルソー徴候

  • 低カルシウム血症などで見られる徴候
  • 腕を3分間以上圧迫して血流を止めた際に手の筋肉が痙攣する所見が認められる
  • 圧迫は血圧計のマンシェットなどを使用する
  • 助産師の手(産科医の手)と呼ばれる形の痙攣であり、親指を内側に屈曲、他の指を伸展ましたまま、全体をすぼめたような形にする所見
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